先日いよいよ映画呪怨ザファイナルが公開されましたね。
TV版CMが怖すぎると苦情が殺到するなど、前評判は上々でしたが果たして内容はどうなのか気になるところですよね。
呪怨にはいくつかシリーズがありましたが、今回はシリーズの集大成でタイトル通り最後の作品になるようなのでその結末には注目が集まっているかと思います。
出来れば映画館で見たかったのですが、なかなか足を運ぶことが出来ないため今回はノベライズ版を読んでみることにしました。
呪怨ザファイナルネタバレ・感想
鑑賞前の注意点
今作は前作映画の『呪怨ー終わりの始まりー』とリンクする内容が非常に多いです。いきなりザファイナルを見ても結構訳が分からないかもしれません。登場人物も終わりの始まりで登場してきたキャラクターと縁のあるキャラクターが多いので、見る前にぜひ終わりの始まりを鑑賞するか私のネタバレ記事などを読んでみてください。
登場人物
麻衣
前作終わりの始まりでの主人公だった結衣の姉。連絡がとれず職場である学校を無断欠勤している妹を心配している。職業はホテルの客室係。彼氏と同棲中。
奏太
麻衣の彼氏。職業は駅員。麻衣同様、不自然に連絡のとれない麻衣の妹を心配している。幼い頃から霊感があり、結衣の残した手がかりなどからいち早く怨念のような邪悪なものを感じ麻衣を守ろうと奮闘する。
玲央
母子家庭の女子高生。母親とともに一軒家で生活している。突然母親が甥を引き取ると言い出し、何も相談されていなかったため戸惑う。いざ引き取った甥は何も喋ろうとせず笑いもしない。なぜこの子を引き取ることになったのか理由を言わない母親に不信感を募らせ、友人らとともに『佐伯俊雄』について調べていく。
碧
玲央の親友。10年前姉の弥生が失踪してしまうという暗い過去を持つ(弥生が失踪した理由は終わりの始まり参照)。その真相を知りたいと10年間思っていたがかなわなかった。
竹田
終わりの始まりにも登場した不動産屋。家族を呪われた家により失った過去を持っており(こちらも終わりの始まり要参照)、そのためその家に対して強い恨みを持っている。呪われた家をついに取り壊すことに成功し、呪いの連鎖は断ち切られたと麻衣に話す。
簡単なあらすじ
side麻衣&奏太
ホテルの客室係を勤める麻衣は、毎日不規則で忙しいながら恋人の奏太との同棲生活の中で安らぎを感じる毎日を過ごしていた。そんな麻衣の下に妹結衣の勤務先より結衣がもう10日も無断欠勤しているとの連絡が入る。最近疲れのためか、夜中結衣の幻影を見たことがあった麻衣は心配になり何度も結衣の携帯電話に連絡を入れるが折り返しはなかなか来ない。
そんな中結衣の荷物を整理していると、学級日誌とともにどこか様子がおかしい誰かの日記を見つける。その内容は恐ろしいもので、麻衣は思わず恐怖に固まってしまう。そんな麻衣の様子を不審に思った奏太は、麻衣がとっさに隠したその日記を読むが霊感のある奏太にとってその日記はあまりに怨念が強くおぞましいものであった。
麻衣と自分の命の危険を感じた奏太は、その日記を捨てに行く。しかし何度捨てても日記は麻衣の手元に戻ってくる。結衣の失踪をきっかけに、平凡だった2人の生活に黒い影がかかっていく・・・
side玲央
玲央は母親と2人で暮らしているいわゆる母子家庭で育った女子高生。父親は病死してしまったが、保険金などの財産を残していってくれたため自宅の繰上げ返済を行うことができ、2人には広すぎるくらいの一軒屋で不自由のない生活を送っていた。
そんなある日母親が甥(自分の兄の息子)を突然引き取ると言い出した。叔父は親戚関係の集まりなどにあまり顔を出さない人間だったため、玲央は叔父はもちろんその息子の俊雄とはほとんど面識がない。引き取る理由も教えてくれない母親に不信感を感じつつ、仕方なく俊雄を迎え入れる玲央。しかしいくら話しかけてもにこりとも笑わず一言も発しない俊雄のことを可愛いとは思えずにいた。
俊雄を引き取ってから玲央の自宅では不可解な出来事が起こり始める。母親が料理を作ろうと思うと冷蔵庫のものが全て腐っていたり、玲央が父親の仏前に供えたご飯がみるみるうちにカビたりと今までに無かった現象が起こる。
そんな不気味な俊雄のことを親友のまどかと碧に話すと、2人は母親が事情を教えてくれないなら自分で調べればいいと助言する。俊雄について調べていくうちに衝撃の事実が発覚し・・・!?
今作の今までと違うところ
今までの呪怨シリーズを見たことがある人ならご存知かと思いますが、今までの呪怨では呪い殺される人たちにはある共通点がありました。それはどんな理由であれ『佐伯家』に一歩でも足を踏み入れることです。佐伯家に足を踏み入れて助かった人は全シリーズ通していません。(ここら辺曖昧で申し訳ないですが生存者はいないと思います)
ところが今作はどうでしょう?家はすでに竹田の手によって取り壊されていました。しかし呪いの連鎖は消えていませんでした。「家壊したったから呪いは消えた!」とか言ってた竹田のドヤ顔が目に浮かびますが、そんなことで消える呪いではありませんよね。玲央と母親は俊雄と生活をともにしてしまったため呪い殺されたというのはまだ納得がいくのですが、麻衣は妹の心配をしていて動向を探っていただけですし玲央の親友なんて俊雄について検索しただけで死んだようなものですからね。
読み終わって感じたのは理不尽だな!の一点です。ずっと呪われた家をメインでやってきたのに、ファイナルで家を壊す必要があったのか。せめて怨霊が成仏したから取り壊したとかそうゆう展開にして欲しかった。
俊雄出生の謎について
ノベライズではそもそも家自体が呪われる原因となったのは俊雄であるといった書き方がされています。
私としてはこの結末なんてどうでも良くなるくらい、巻末で告知のあった『貞子VS伽椰子』の公開が待ち遠しくてなりません。また映像として見ると違う感想になるかもしれませんので、DVDを観たらまたネタバレ感想文を更新したいと思います。
まとめると
山賀俊雄誕生→父親からの虐待により押入れにて死亡→強い怨念を持つ霊となり旧山賀家にとどまる→そこに佐伯剛雄・伽椰子夫婦が越して来る→伽椰子はメンヘラで子供熱望中→でも子供が出来ずに発狂気味になる→そんな時俊雄の霊が伽椰子に「お母さん」と呼びかける→伽椰子あの白塗りの俊雄を見て「可愛い!!私の子供!!!」とマジキチぶりを発揮→寝ている間に俊雄が伽椰子の体内へと入り受胎→妊娠したと伽椰子狂喜乱舞→父親の剛雄に一切懐かない俊雄に剛雄は苛立つ→DNA鑑定をすると自分の子供でないことが判明→伽椰子問い詰めるも「当たり前じゃん!この子は私だけの子」と謎の開き直り→剛雄ブチギレし伽椰子&俊雄&マー(飼い猫)惨殺→伽椰子大好きなムチュコタンを殺されたことにより怨霊化→俊雄は次の宿主(母親代わり)を探して生まれ変わるを繰り返す→といった流れみたいです。
伽椰子のインパクトが強すぎて忘れてましたが、呪いの元凶は俊雄くんなのですね。
しかしビデオ版では俊雄の出生についてはまた別の話が描かれています。ビデオ版は無視して、映画呪怨からの流れとして理解していけばいいのでしょうか。ビデオ版も全て見た私にとってみると非常に混乱してしまいます。
ちなみにビデオ版の伽椰子は映画版の比にならないくらいマジで怖いです。あの女優さん半端ないw伽椰子ちゃんのマジキチっぷりを知るためにも、ビデオ版の鑑賞もオススメします。
気になる結末
結末に関しては正直残念でした。何ていうか不完全燃焼。結局俊雄や伽椰子の怨霊は救われることは無かったし、新たな謎なども別に登場せずに終了。ラストは結衣が「終わらない、何度も繰り返す・・・」と呪いの連鎖を示唆して終了です。要するに俊雄は何度も何度も新しい宿主を見つけ出し生まれ変わる。そして誰かを呪い続ける、そういう結末でした。
ファイナルということで衝撃のラストとか、ファイナルにしてやっと生存者が!!みたいな展開を期待していたのですが、ファイナルの割りにまた続きます的な終わり方だったように思います。
[amazonjs asin=”4091374239″ locale=”JP” title=”呪怨 ザ・ファイナル (ちゃおコミックス)”]