書評

小説『イニシエーション・ラブ』の本当の面白さは2周目の伏線回収である【ネタバレなし】

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

五月に前田敦子と松田翔太主演で映画化が予定されているこの作品。「必ず二回読みたくなる」と絶賛されている小説で、一見すると平凡な恋愛小説なのですがミステリーでもあります。

様々なところに書かれている通り、ラスト2行で衝撃の展開を迎えます。「必ず二回読みたくなる」、と銘打たれていますが、私は「必ず二回読まざるを得ない」作品だと思いました。むしろ2周目こそこの小説の真の面白さが分かるのではないでしょうか。

 

オススメの読み方

この小説をまだ読んだことがなければ、絶対にネタバレなしで読んでもらいたいです。ネタバレありきで読んでしまうと、面白さは半減以下になってしまうと思います。まず1周目は普通に読破してみてください。

 

私はあまりにぼーっと読み進めすぎていたので、正直ラスト2行を読んだとき頭の中は「????????」でした。とゆうかラスト2行までは言ってしまえば結構退屈な男と女のどこにでもあるような話なのです。

 

しかしラスト2行を読んでから2周目を読み進めていくと、1周目では退屈だと思っていたただの会話さえも全てがラスト2行のための伏線になっていることがわかってきます。まず1周目はネタバレなしでさらっと読む→2周目は伏線回収としてじっくり読む→ネタバレサイトなどで答え合わせをするという流れがオススメです。

 

読んだことがある人なら共感してくれると思うのですが、5月に映画化するのは楽しみだけどこれどうやって映画化するの?というのが疑問なところです。そこらへんは堤監督なのでとても面白くしてくれることを期待しています。映画も楽しみですが、時間のあるかたは『イニシエーション・ラブ』読んでみてはいかがでしょうか?

 

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