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『呪怨ー終わりの始まりー』ネタバレ・感想

 

以下ネタバレを含んでいますので、知りたくない方は戻ってくださいね。

 

*最新作『呪怨ザファイナル(ノベライズ版)』のネタバレ・感想記事はこちらから

https://nekoweblog.com/lifelog/post-1216/

呪怨とは

強い恨みを抱いて死んだモノの呪い。それは、死んだモノが生前に接していた場所に蓄積され、「業」となる。その呪いに触れたモノは命を失い、新たな呪いが生まれる。

全シリーズを通して呪怨の始まりは白い背景に黒い文字でこの文章が必ず現れます。実はこれ、地味ーに怖い(笑)

全シリーズ見ている方なら知っているかと思いますが、呪怨では「家」がテーマになっています。

その呪われた「家」に1歩でも足を踏み入れた人はもう助かりません。

どんな死に方かはさておき、基本関わった人はみんな呪い殺されてしまいます。見ているこっちとしては家に入った瞬間、「あいつオワタ\(^o^)/」っていう感じになります。

最新作「終わりの始まり」でもこの法則は変わっていないようでした。

出てきすぎな幽霊たち

呪怨といえばあの白塗りなお化けを思い浮かべますよね?w

他のホラー映画と呪怨大きく違う所といえば、この白塗りの幽霊たちが目立ちすぎそして出てきすぎなところです。もはや笑えてしまう場面もあります。

ジャパニーズホラー=得体の知れない何かに怯える、そんな概念を覆した作品となっています。

至る所で普通に幽霊が出てくるので怖くないように思えますが、伽椰子に関しては常に血まみれで目をひん剥いての登場なので普通に怖いです(笑)

歪んだ時間軸

呪怨は全シリーズを通して複数の時間軸が並行に語られています。

それぞれの時間軸に主人公がいて、オムニバス形式で話が進んでいきます。そのため初めて見た人にはなかなかわかりづらくなっています。

「ん?これはいつの事を言ってんだ?」っていう場面もしばしば。慣れてくると面白いです。

登場人物

結衣(佐々木希)

この物語の主人公。職業は小学校の教師で、担任を任されることとなる。

担当したクラスに全然登校してこない生徒がおり、それがきっかけで事件に巻き込まれていくこととなる…

直人(青柳翔)

結衣の恋人。

次第におかしくなっていく恋人の様子に気づき、色々と調べるうちにある一軒の家に辿り着く。

七海(トリンドル玲奈)

臆病な性格の高校生。

友達に無理やり肝試しに連れて来られたことが原因で、呪いに巻き込まれていく。

佐伯俊雄

皆さんご存知白塗りの男の子。その正体は謎に包まれている。

佐伯伽椰子

俊雄の母親。生前からかなり不気味である。

思い込みが激しい性格であり、ビデオ版ではストーカー行為をしていた過去もある。登場は常に血まみれで四つん這い。

佐伯剛雄

俊雄の父親であり伽椰子の夫。俊雄と伽椰子を殺害した張本人。

あらすじ(ネタバレ有り)

時間軸【現在】

結衣は担任を任されたクラスに全く登校してこない生徒がいることを不審に思う。

上司に相談しても曖昧な返事しか得られず、前任教師は担任になってすぐ死んでしまったとのこと。

自分の目で確かめるしかないと思い、結衣は佐伯家に向かうのだった。

時間軸【過去】

場面が変わり、女子高生4人組が幽霊が出ると噂の空き家に入ってみようと盛り上がっている。

怖がりな七海(トリンドル)は拒否するが、他の3人に無理やりに連れて行かれてしまう。

そこで誰も居ないはずの家から鼻歌のようなものが聞こえてくることに気づき、1人2階に向かう七海。そこで七海はおぞましいものを見てしまう。

時間軸【現在】

一方結衣は佐伯家に訪問するが、俊雄は不在とのこと。

母親(伽椰子)が迎えてくれるが、様子がおかしく大変不気味に思う。上がって下さいとうながされ家にあがる結衣であったが、2階の俊雄の部屋の押し入れがガムテープで目張りしてあることに気づきはがしてみる。

気づかないうちに背後に伽椰子が立っており驚く結衣。お茶が入りましたと言われ1階に降りるが、そこにはいついれたか分からないくらい乾燥している湯のみがあり・・・・

時間軸【過去】

女子高生4人組は佐伯家に入ってしまったことにより、みなそれぞれが呪い殺されていく。最後の1人となった七海も、気付いたら佐伯家におり伽椰子に引きずられて行ってしまう。

その後空き家となっていた家に引っ越してくるのが佐伯夫妻である。

佐伯夫妻は子どもがおらず、夫の剛雄は出張ばかりでなかなか子どもが出来なかった。

伽椰子は最初のうちは子どもが欲しいなと思う程度であったが、もともと思い込みが激しい性格ということもあり子どもを熱望するうちに気が狂ったようになっていく。

そんな伽椰子の元に、あるとき「お母さん」と1人の男の子が現れる。

それが後の俊雄である。

それがきっかけで伽椰子は妊娠するのだが、剛雄は自分が出張中で関係を持っていないのにも関わらず妊娠をした伽椰子を不審に思い伽椰子、そして俊雄と飼い猫のマーを惨殺するに至る。

時間軸【現在】

佐伯家を訪問してからというもの様子がおかしい結衣。

恋人の直人はその異変に気づき、色々と調べるうちに佐伯家に辿り着く。佐伯家に家を貸している不動産屋を訪問し、担当者に佐伯家の事を尋ねる直人。

なかなか教えてくれない担当者(袴田吉彦)であるが、ついにあの家は呪われているから絶対に関わらない方がいいと教えてくれた。

実はこの担当者の男性はあの女子高生4人組の中の1人の義兄であり、同じ不動産屋で働いていた妻でありその女子高生の姉も佐伯家に入ったというだけで亡くしていたという過去があった。

しかし時はすでに遅し。直人は佐伯家に足を踏み入れてしまっていたのだ。果たして結衣と直人の運命やいかに・・・・

結末ネタバレ

最終的に直人は伽椰子に首をねじ曲げられて殺されていしまいます。

結衣は生き残りますが、途中俊雄が結衣のお腹に手をあてて「お母さん」と呼びかけている描写が出てきましたので、おそらく次の宿主に結衣を選択したものと思われます。

遅かれ早かれ結衣も呪いの餌食になっていしまうことでしょう。

そして衝撃のラストなのですが、これが残念でした。

結衣が目を覚ますと死んだはずの直人の声が。あー夢だったのかとリビングに向かうと、首をねじ曲げられた直人がこっちに向かってきてどんどんアップになって終了、というオチ。

このオチは正直いりませんでしたね。直人の特殊メイク感が半端無くて、怖さ半減でした(笑)

総評

ストーリー的には今までのシリーズ同様時間軸が入り組んでおり、最後の方まで理解できない部分もありましたが、袴田吉彦が出てきた所で「女子高生の件は過去の時間軸だったのか!」とわかると何だか合点がいきました。

結局この映画では俊雄は伽椰子の子どもでは無いとの結論でしたが、ビデオ版でははっきりと伽椰子と剛雄の子どもであると描かれています。今作と今までのシリーズの設定は全く別物ということでしょうか?

少々疑問も残りますが、ストーリー的には大変おもしろかったと思います。