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現役薬局事務が教えるおくすり手帳を携帯するメリットと収納方法

みなさんお薬手帳って持っていますか?処方箋を持って調剤薬局に行くと「お薬手帳はお持ちですか?」と必ず聞かれると思います。「何でそんなこと聞かれるんだろう」そう思う方も多いと思いますが、薬局におくすり手帳を持参することは患者さんにとってメリットがたくさんあるんです!

薬局事務として働いている私が、おくすり手帳を携帯しておくメリットを紹介していきます。

お薬手帳って?

今でこそ毎回のように薬局で聞かれるので認知されつつありますが、あまり病院にかからない人はお薬手帳の存在を知らないかもしれません。お薬手帳とは病院内や院外の調剤薬局で処方された薬の情報を管理する手帳型のノートです。

こどもが産まれて初めて存在を知った人もいるかもしれませんね。お薬手帳は基本的にお薬を処方してもらう薬局で無料で作ってもらうことが出来ます。デザインも薬局によって取り扱っているものが様々で、小児科の門前薬局などではこどもが多いせいかキャラクターものの可愛いデザインを多く揃えていたりします。

お薬手帳には

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  • 薬を処方した病院・ドクターの名前
  • 薬の名前や効能
  • 薬を処方してもらった日
  • 薬を詳報してくれた薬局名や担当薬剤師名
  • 薬局の連絡先

[/list]

などが記載され、いつ自分にどんな薬が出たのかすぐに分かるようになっています。

めっちゃ個人情報なのでボカシまくりですがこんな感じ。

おくすり手帳を携帯するメリット

私は常にと言っていいほどおくすり手帳を携帯しています。カバンが大きい時はカバンの中に、小さいカバンの時は車の中になどなるべく持ち歩くようにしています。おくすり手帳を持ち歩くことにメリットを感じているので、多少めんどくさくても持ち歩くことにしています。

急な受診に備えられる

私は100均のお薬手帳ケースにお薬手帳と診察券・保険証をすべてまとめて入れています。そのためお薬手帳ケースさえあれば、自分が急に体調が悪くなっても娘が熱が出て保育園から呼び出しがかかってもその足で病院や薬局に行くことができます。

セリアで購入したお薬手帳ケースを使っていますが、可愛いデザインのものがたくさんあり迷ってしまうくらいです。娘と私、1つづつ購入してそれぞれで管理しています。

こちらの可愛らしいデザインは私が使ってます(笑)

このケース可愛いだけではなく、カード類の収納場所もたくさんあるためいつの間にか増えていて無くしてしまいがちな診察券もたくさん収納することができます♪

ちなみに娘のお薬手帳ケースには

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  • お薬手帳
  • 保険証
  • 乳幼児医療受給者証(市からお金が戻ってくるやつ)

[/list]

をセットにして収納しています。こどもを連れて慌てて受診しても「これで」とお薬手帳ケースを差し出すだけでOKなので楽ちんです♡

薬局で払う金額が安くなる(場合がある)

薬局でしきりに「お薬手帳はお持ちですか?」と聞かれるのはこのためです。条件はありますが、お薬手帳を持っていくことで窓口で支払う金額が3割負担の人で約30〜40円程安くなります。
たった30円と思うかもしれませんが、積もり積もると大きな金額になりますのでよく薬を処方される人は注意です。

安くなる条件はその薬局で前回薬をもらってから6ヶ月以内の再来局でお薬手帳を持っていった場合です。

[alert title=”注意”]初めて行く薬局で薬をもらった場合や、行ったことがあっても前回の来局から6ヶ月以上経過してしまっていると通常料金になります。[/alert]

保険証は携帯していてもおくすり手帳は持っていない人が多いので、忘れないように保険証や診察券とおくすり手帳を一緒にして携帯しておくと便利です。

災害があったときに役に立つ

記憶にも新しい大災害と言えば、東日本大震災です。東日本大震災では津波による甚大な被害が出てしまいましたが、避難中に持病でいつも服用している薬の手持ちがなくなってしまい困ってしまった、という問題も多数発生したようです。風邪薬や胃腸薬なら市販のものでも対応できますが

  • 糖尿病
  • 高血圧

などの薬は服用しないと生死にかかわる可能性もありますし、種類もたくさんあるので自分がいつも服用している薬の名前や容量が分からなければ臨時で処方してもらうことも難しいです。

例えば高血圧の薬でブロプレスという薬があるのですが、2mg・4mg・8mg・12mgと容量が4種類もあるので「ブロプレス」という薬の商品名だけを覚えていてもどの容量を服用していたかを把握出来なければ意味がありません。

こういった地震などの災害時にも、おくすり手帳を持っていれば医師や薬剤師にいつも飲んでいたお薬をパッと伝えることが出来ます。

[alert title=”注意”]東日本大震災ではお薬手帳の普及率も低く、未曾有の津波でお薬手帳も流されてしまったという方も多かったようです。またわざわざ危険を犯してまで自宅に戻りお薬手帳の取りに行く、という危険な行為をする人も少なかったと思います。[/alert]

いつ何が起こるか分かりませんので、持病のある方はお薬手帳の携帯をオススメします。

お薬の重複服薬防止につながる

いつも同じ薬局で薬をもらっていれば「薬歴」というカルテのようなもので前回どんな薬が処方されているのか確認することができます。しかし事情があり違う薬局に行く場合、お薬手帳がなければいつどこでどんな処方がされていたのかが分かりません。

[memo title=”MEMO”]自己申告で「他の病院でも同じ症状でかかりました」などと伝えなければ、薬剤師は他に薬を飲んでいるのかを把握することも難しいです(問診時に聞きますが、「お薬の名前がわからない」と言われてしまえばそれまでです。[/memo]

他に飲んでいる薬があるようなら、処方している病院に確認することもありますがお薬手帳があればどんな処方がされているのかが一目瞭然なので今日処方されている薬と前回処方されている薬の成分が重複していないか・また相互作用がないかなどを確認することができます。

お薬手帳って便利!

お薬手帳なんてと思っている方もまだまだ多いですが、現役薬局事務の立場から見てお薬手帳は役に立つツールだなと感じています。持病のある方はもちろん、子どものお薬手帳を開いてみると「この月は溶連菌になって、この時はアデノウイルスだったな」など健康手帳のような使い方もできるんです。

お薬手帳は

[list class=”li-beige shadow”]

  • 医療費の節約につながる
  • 災害時の常備薬把握に役立つ
  • 健康手帳としても使える

[/list]

など持っているとメリットがたくさんあります。今回紹介したお薬手帳ケースを使って収納することで病院や薬局の窓口でカバンの中を探して焦ったりする必要もなくなります。おくすり手帳を携帯するなんてめんどくさい…と思う方もいるかもしれませんが、役立つことが多いので是非参考にしてみてくださいね。